1952年 日本
監 督 : 黒澤明
出 演 : 志村喬、日守新一、 田中春男
千秋実、小田切みき、左卜全、山田巳之助、藤原釜足

1953年度ベルリン国際映画祭シルバー ベア賞



”生きる”ということを考えさせられる映画です。
ままは、黒澤明監督の作品のなかで一番好きです!!
実は、2年前にTVで放送したのを録画したのですが観るのを忘れていたの〜f(^^;) ポリポリ

主人公が胃がんで余命あとわずかと知り、今まで生きてた生き方を見つめ直す…
そう…… あのドラマ『僕の生きる道』と似ています。
主人公の『ゴンドラの唄』には、本当に涙しますよ〜ォ (;___;)ウルウル

それから、驚いてしまったのですが、この映画で描かれている公務員の姿や問題が
50年経っても、今と同じで全然かわっていないこと… (悲しいです!)







□■ ストーリー ■□


もう少しで30年間無欠勤の市役所課長渡辺は、毎日、淡々とした日々を送っていた。

胃の調子が悪く、病院でレントゲン検査を受ける。
医師ははっきり宣告しないが、症状は胃がんのようであり、余命幾ばくもないと察する。

それから市役所を欠勤して、悲嘆に暮れて、落ち込む。
真面目一本で過ごしてきた人生を取り戻そうとするかのように、彼は遊興の中に
「生きている実感」を求めますが、何の慰めにもなりません。
そして、うなだれて、目に涙を浮かべながら「ゴンドラの歌」を……
「命短し、恋せよ乙女 赤き唇 あせぬ間に・・」

彼は時間をつぶしているだけで、彼には生きた時間がない。
つまり彼は生きているとは言えない。
そして、「生きる」とはどういうことをかを考え始める…





毎日、淡々とした変化の無い日々





胃がんと察して、遊興を楽しむが、気持ちは癒されない…





息子夫婦も父を気遣うが、息子には病気を告げられない。





公園の建設の為、市役所の関係先をまわる
公務員の体制を批判的に表現している





公園の建設終了後に亡くなる





お通夜に集まって、主人公の生き方に感動した役所の人たちが、
翌日になるとそんなことケロッと忘れて、いつものように事無かれ主義で仕事を…。

人間の本性を捉えたようなラストが、この映画を忘れ難くしているような気がします。





ラストは涙・涙……、みなさん、是非、観て下さい!